アーユルヴェーダの用語・読みものを一語ずつ引けるオンライン辞典
ドーシャ・体質

サーマ・ニラーマ

Sāma / Nirāma (साम / निराम)

Definition

アーマ(未消化物)を伴うドーシャの乱れをサーマ、伴わない乱れをニラーマと呼び、治療の順番を決める目安とされる古典アーユルヴェーダの物差し。

この項目のポイント

  • サーマは乱れにアーマ(未消化物)が伴う状態、ニラーマは伴わない状態を指す
  • サーマかニラーマかで、まず消化を整えるのが先か、乱れそのものに向き合うのが先かの順番が変わるとされる
  • 舌苔の厚さや便のにおい、体の重だるさなどが伝統的な見分けの目安とされる

サーマ・ニラーマとは

サーマ(Sāma)は「アーマを伴う」、ニラーマ(Nirāma)は「アーマを伴わない」という意味の言葉です。ドーシャが乱れているとき、その乱れにアーマ(未消化物)が絡んでいるかどうかを見分けるための、古典アーユルヴェーダの物差しにあたります。

同じ乱れでも中身が違う

ドーシャの乱れは、消化しきれなかったものが絡んでいるサーマの状態と、アグニ(消化の火)は保たれたまま量やバランスだけが崩れているニラーマの状態に分けて考えられます。同じ「ヴァータの乱れ」でも、重だるさやにおいの強さを伴えばサーマ寄り、体が軽く乱れの性質だけがはっきりしていればニラーマ寄りと見なされます。

なぜ治療の順番に関わるのか

サーマの状態のままパンチャカルマのような強い浄化法を行うと、アーマを体の奥へ押し込んでしまうとして伝統的に避けられてきました。そのため、まずランガナ(消化を軽くする措置)などでアグニを立て直し、ニラーマの状態に近づけてから、必要な治療に進むという順番が古典で説かれています。

伝統的な見分けの目安

舌磨きの際に見る舌苔の厚さや色、便のにおいや形、体の重だるさの有無などが、サーマかニラーマかを見分ける伝統的な目安として語られてきました。ただしこれらはあくまで伝統的な観察の物差しであり、自己判断だけで治療の要否を決めるものではありません。

本項目は伝統的な考え方の紹介であり、医学的な診断・治療を目的とするものではありません。体調に不安があるときは医療機関にご相談ください。

FAQよくある質問

サーマとニラーマは何が違いますか?

サーマはドーシャの乱れにアーマ(未消化物)が絡んでいる状態、ニラーマはアグニ(消化力)が保たれ、乱れの性質だけがはっきりしている状態を指します。同じ「乱れ」でも中身が違うと見なされます。

サーマかニラーマかは自分で判断できますか?

舌苔の厚さや便のにおいなどが伝統的な目安として語られますが、見分けには経験を要するとされます。治療方針に関わる判断を自己判断だけで決めず、専門家に相談することがすすめられます。

サーマの状態のときはどうするとされていますか?

強い浄化法をすぐに行うのではなく、まずランガナなどでアグニを立て直し、ニラーマに近づけてから次の対処に進むという順番が伝統的に説かれています。