アーユルヴェーダの体質診断を受けると、ヴァータ型、ピッタ・カパ型といった呼ばれ方をします。この呼び名は、トリドーシャの考え方をもとに、3つの組み合わせを整理したものです。
この記事では、その組み合わせが何タイプあるのか、どう読めばよいのか、そして診断結果が毎回変わってしまう理由までを整理します。用語そのものの説明はトリドーシャのページにまとめてあるので、ここでは使い方の話に絞ります。
組み合わせは7タイプになる
ヴァータ・ピッタ・カパの3つは、誰もが全部持っています。違うのはその割合です。どれが目立つかで整理すると、次の7つになります。
<table style="border-collapse:collapse;width:100%;">
<thead>
<tr>
<th style="border:1px solid #d8cfc4;padding:10px;text-align:left;">型</th>
<th style="border:1px solid #d8cfc4;padding:10px;text-align:left;">内訳</th>
<th style="border:1px solid #d8cfc4;padding:10px;text-align:left;">出方の傾向</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td style="border:1px solid #d8cfc4;padding:10px;">単一型</td>
<td style="border:1px solid #d8cfc4;padding:10px;">ヴァータ/ピッタ/カパ</td>
<td style="border:1px solid #d8cfc4;padding:10px;">特徴がはっきり出る。少数とされる</td>
</tr>
<tr>
<td style="border:1px solid #d8cfc4;padding:10px;">2つ並ぶ型</td>
<td style="border:1px solid #d8cfc4;padding:10px;">ヴァータ・ピッタ/ピッタ・カパ/ヴァータ・カパ</td>
<td style="border:1px solid #d8cfc4;padding:10px;">もっとも多い。場面で出る側が入れ替わる</td>
</tr>
<tr>
<td style="border:1px solid #d8cfc4;padding:10px;">均等型</td>
<td style="border:1px solid #d8cfc4;padding:10px;">3つがほぼ同じ</td>
<td style="border:1px solid #d8cfc4;padding:10px;">まれとされる。乱れ方も同時に出やすい</td>
</tr>
</tbody>
</table>
いちばん多いのは真ん中の、2つが並ぶ型です。診断で1つに決まらなかったとしても、それは失敗ではありません。むしろ普通の結果です。
2つ並ぶ型の読み方
2つ並ぶ型でよくある戸惑いが、自分の中で矛盾する特徴が同居しているというものです。考えごとが多くて眠れないのに、朝はなかなか起きられない。食欲は強いのに、消化はもたつく。
これは矛盾ではなく、場面によって前に出るドーシャが替わっていると読みます。ヴァータ・ピッタ型なら、疲れているときはヴァータ、集中しているときはピッタ、というように出方が動きます。
順序にも意味があります。ヴァータ・ピッタと呼ぶときは、ヴァータのほうがやや優位という含みがあります。ただしこの順序は絶対的なものではなく、時期によって入れ替わることもあります。
診断結果が毎回変わる理由
体質診断を何度か受けて、そのたび違う結果が出た経験を持つ人は多いはずです。これには理由があります。
多くのチェックシートは、生まれ持った割合であるプラクリティと、いまの状態であるヴィクリティを、同じ設問で測っています。この2つは別のものです。
- プラクリティは生涯変わらないとされる、その人の元の割合
- ヴィクリティは季節・年齢・食事・生活で動く、いまの偏り
睡眠が乱れている時期に答えれば、ヴァータの項目に丸がつきます。それはヴァータ型だという意味ではなく、いまヴァータが乱れているという意味かもしれません。
答えるときは、どちらを知りたいのかを決めてから設問に向かうと結果が安定します。子どもの頃からずっとそうだったかを基準にすればプラクリティ寄りに、この1か月を基準にすればヴィクリティ寄りになります。
タイプを生活にどう使うか
型が分かったあと、その通りに暮らそうとして窮屈になる人がいます。使い方としては逆で、いまの偏りを見つける物差しとして使うほうが実際的です。
季節との関係が分かりやすい例です。リトゥチャリヤ(季節の過ごし方)では、季節ごとに増えやすいドーシャがあるとされます。もともとカパが多い人が、カパの増えやすい時期に重だるさを感じるなら、それは体質そのものではなく重なりの問題です。この場合、体質を変えようとするのではなく、その時期だけ整え方を寄せます。
日々の調整も同じ考え方です。ディナチャリヤ(一日の過ごし方)に沿って、乱れているほうのドーシャを落ち着ける行動を選びます。ヴァータが乱れているなら温かさと規則性、ピッタなら冷ますことと休息、カパなら動くことと軽さ、というのが伝統的な組み立て方です。
型よりも先に見るもの
最後に、順序の話をしておきます。体質タイプを気にする前に、アグニ(消化力)が働いているかを見るほうが先とされてきました。
どのタイプであっても、消化が滞っていればアーマ(未消化物)がたまり、その状態では体質に合わせた食事も生かされにくいと考えられています。タイプ別の食材を調べるより、まず食べたものがきちんと消化できているかを見る。この順番はどの型にも共通します。
型は、自分を分類して終わりにするためのものではありません。いまどちらに傾いているかを知り、戻すために使うものです。
本記事は伝統医学であるアーユルヴェーダの考え方の紹介であり、医学的な診断・治療を目的とするものではありません。体調に不安があるときは、医師や専門家にご相談ください。


