アーユルヴェーダの用語・読みものを一語ずつ引けるオンライン辞典
ドーシャ・体質

コーシュタ

Koṣṭha / कोष्ठ

Definition

消化管の性質、特に排便のしやすさを表す古典アーユルヴェーダの分類概念で、ヴァータ優位で硬く出にくいクルーラ、カパ優位で軟らかく出やすいムリドゥ、ピッタ優位で中間的なマディヤマの3つに分けられる。

この項目のポイント

  • コーシュタは消化管の性質、特に排便のしやすさを表す古典的な分類概念
  • ヴァータ優位のクルーラ(硬い)、カパ優位のムリドゥ(軟らかい)、ピッタ優位のマディヤマ(中間)の3つに分けられる
  • 生まれ持った体質であるプラクリティとは別の軸で、浄化療法の強さを決める目安として使われてきたとされる

コーシュタとは

コーシュタ(Koṣṭha)は、消化管の性質、なかでも排便のしやすさや下剤への反応の出方を表す古典アーユルヴェーダの分類概念です。

ヴィレーチャナヴァマナといった浄化療法で、用いる薬の強さや量を決める目安として古典に記されてきたとされます。

3つのコーシュタ

コーシュタは、優位なドーシャによって3つに分かれる

3つのコーシュタの特徴と優位なドーシャの一覧
種類特徴優位なドーシャ
クルーラ(硬い)便が硬く出にくいヴァータ
マディヤマ(中間)便通・下剤への反応とも中程度ピッタ
ムリドゥ(軟らかい)便が軟らかく出やすいカパ

同じ量の下剤でも、コーシュタが違えば効き方は変わるとされる

3つのコーシュタと、それぞれで優位とされるドーシャ
  • クルーラコーシュタヴァータが優位で、便が硬く出にくい。下剤への反応も乏しく、強めの処方が必要になりやすいとされる
  • マディヤマコーシュタピッタが優位で、便通・下剤への反応とも中程度とされる
  • ムリドゥコーシュタカパが優位で、便が軟らかく出やすい。下剤も少量で効きやすいとされる

プラクリティとは別の軸

コーシュタは、生まれ持った体質全体を指すプラクリティとは別の軸として扱われます。

体格や性格までを含むプラクリティに対して、コーシュタは消化管の性質だけに絞った分類です。

そのため、カパ優位のプラクリティを持つ人が必ずしもムリドゥコーシュタとは限らないなど、両者はずれることがあるとされます。

どう使われてきたか

コーシュタは、日常の体質判断というより、ヴィレーチャナヴァマナを行う際に、下剤や催吐薬の強さ・量を決める目安として使われてきたとされます。

これらはいずれも医師の管理を前提とする処置であり、コーシュタの見立ても含めて自己判断で行うものではありません。

本項目は伝統的な考え方の紹介であり、医学的な診断・治療を目的とするものではありません。便通に不安があるときは医療機関にご相談ください。

FAQよくある質問

コーシュタとプラクリティは同じですか?

違います。プラクリティは体格や性格まで含めた生まれ持った体質全体を指すのに対し、コーシュタは消化管の性質、特に排便のしやすさに絞った分類です。同じ人でも両者のドーシャ優位が一致しないことがあるとされます。

自分のコーシュタはどうやって分かりますか?

排便の頻度や便の硬さ、下剤への反応の出方などから見立てるとされます。厳密な判定には専門家による問診を要するとされ、自己判断だけで浄化療法の強さを決めるものではありません。

コーシュタは何に使われますか?

主にヴィレーチャナ(下剤による排出)やヴァマナ(催吐による排出)といった浄化療法で、用いる薬の強さや量を調整する目安として古典に記されてきたとされます。